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第29回スペインギター音楽コンクール結果

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【写真1】表彰式の様子(左:入賞者、中央:審査員、右:スタッフ)

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【写真2】入賞者の方々(右から順に、1位秋田、2位門馬、3位森、4位藤原、5位中峰、6位原)

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【写真3】入賞者を代表してスピーチする1位の秋田さん(背後に審査員の濱田滋郎氏、村治昇氏、大沢一仁氏などの姿が見える)

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【写真4】会場ロビーの一角に並べられた、入賞者への賞品の数々。


昨日は、帰りの電車内からmixiで結果速報をお伝えしましたが、改めて詳細をレポします。

【第29回スペインギター音楽コンクール結果】(曲名は自由曲)

1位 秋田 勇魚(高校2年、17歳)
 ・内なる思いより2、4、5(アセンシオ)

2位 門馬 由哉(大学3年、21歳)
 ・ファンタンゴ(ロドリーゴ)、スケルツォ・ワルツ(リョベート)

3位 森 湧平(大学2年、20歳)
 ・コンポステラ組曲から プレリュード、カンシオン、ムニェイラ(モンポウ)

4位 藤原 盛企(ギター講師、26歳)
 ・ソナチネ(トローバ)

5位 中峰 絵里果(高校2年、17歳)
 ・アルボラーダ(タレガ)、ファンタンゴ(ロドリーゴ)

6位 原 秀和(大学4年、22歳)
 ・祈りと踊り(ロドリーゴ)


私は11:30の開演から結果発表の20:30ごろまで、予選45人全員の演奏と、本選6人全員を聴きました。
今回は千葉ソロギターサークルから4人が出場し、3人が本選進出、1位秋田、2位門馬、5位中峰と言う快挙を達成しました。

昨年優勝した小暮さんに続いての連覇達成です。
秋田さん、門馬さん、小暮さんの3名は全員高田元太郎さんの門下生です。最近の高田門下生の活躍には目を見張るのものがあります。本当におめでとうございました。

以下に、本選進出者全員の簡単なコメントを書いてみます。
あくまで私の個人的な感想なので、ご了承ください。参考になればと思います。


【1位:秋田勇魚】
まずは、優勝した秋田さん、本当におめでとうございます!(お名前の勇魚は”いさな”と読みます)
昨年は演奏中に体調不良で満足に演奏できず、退席時にステージ上で倒れると言う無念の6位でしたが、今年は無事完奏し、見事優勝しました。
昨年は、演奏の途中からまともに演奏できる状態でなかったにも関わらず、1位の評価を付けた審査員がいたとの事です。このことでも秋田さんの演奏がいかに素晴らしかったかが伺えます。

そして、見事リベンジを果たした今年は、審査員13人中9人が1位と付けると言う圧倒的な評価での優勝を果たしました。私の評価でも2位と高い評価でした。
本当に、おめでとうございます!今後も精進して良い演奏家に成長して欲しいものです。

演奏は、予選、本選を通して見事なものでした。
予選途中で音楽の流れが止まる程目立つ大きなミスがありましたが、そんなものはものともしない良さがあり、余裕の予選突破だったと思います。
秋田さんの演奏は一言で言うと、音楽性に溢れています。テクニックも十分ですが、表現したい音楽を支えるために捧げられていると言う感じです。
特に、本選自由曲のアセンシオは、音楽と演奏者が一体になったような見事な演奏で、演奏後の弾き切った満足感のある表情が印象に残りました。
新しいスターの誕生を、心より祝福します!


【2位:門馬由哉】
2位の門馬さんも、おめでとうございます!
門馬さんが上手いのは知っていましたが、この半年ぐらいでまた更に成長しているのが感じられる、見事な演奏を繰り広げてくれました。
門馬さんの演奏の特徴は、しっかりとした確実なタッチから繰り出される美しい音です。高音部はたっぷりと艶がありキラキラと輝き、低音は重厚感に溢れ、そのバランス感覚の良さは特筆ものです。ギター本来の心地よい音を出せる奏者です。
審査講評では、音楽性で1位の秋田さんに一歩譲った感はありましたが、門馬さんも負けていません。私はむしろ門馬さんの表現力に魅力を感じたほどです。

技巧的には、今回の出場者中最高のものをステージ上で、思う存分発揮していたことは間違いないと思います。特に最後に弾いたリョベートでは、会場全体を制圧するかのような圧巻のテクニックを披露し、本選最終演奏者として最高の見せ場を作っていました。才能が無いと到達できない世界です。
私の個人的な評価では門馬さんが1位でした。門馬さんも、新しいスターの誕生と言っても良いと思います。


【3位:森 湧平】
3位に食い込んだ森さんの演奏は、初めて聴きましたが、予選では印象に残っておらず、私の評価ではB+となっていました。
本選進出レベルに達していると思われる方に付けたA評価は、今回7名いましたが、その中には入っていませんでした。
本選に進出した他の5人が、全員A評価でしたので、森さんだけが、私にとっては本選に残ったのが意外な方でした。

森さんの演奏を一言で言うと、ダイナミックで豪快な演奏です。音量抜群のクリアな音で、音楽をぐいぐい引っ張る感じです。
反面、音楽的な表現にも工夫があり、適度なルバートなどアコーギグが心地よかったのですが、審査員によっては古典の様式を超えてロマン派の表現になっていたと評価されたようで、得点が伸びなかったようです。私は大好きな表現でしたが(笑)。
改善点をあげるとすれば、音の出し方がやや単調で、硬い感じがした事。もう少し柔らかい音や表現力を身につけると、大化けする演奏者だと感じました。まだ大学2年生と聞きましたが、将来が楽しみです。


【4位:藤原盛企】
4位の藤原さんは、これまでも何度か聴いていますが、一言で言うと安定感のある演奏でした。
音楽の表現に工夫が見られ、メリハリのある演奏は楽しめました。私の評価では3位でした。
全体的にそつなくまとめており、好感のもてる演奏ですが、頂点を目指すには、表現や技巧に関して基本的な事や基礎的な事を全体的に高めるなど、一つ一つ確実に積み上げて、全体的な精度を上げて行くことが必要かと思います。音色の良さや表現上の個性などは良いものを持っていると感じました。


【5位:中峰絵里果】
5位の中峰さんの演奏は、約1年ぶりに聴きましたが、良い意味で見違えるような変貌を遂げていました。
以前は、音色にはそれほど気にせず、若さに任せて大音量でバリバリ弾いていましたが、今回は違っていました。
相変わらず大音量はありましたが、ギターの性能をわきまえた感じが伺えました。そして何よりも”音”そのものの美しさが感じられました。音楽に取り組む意識や、タッチなどを相当見直して改善したものと思われます。
特に、予選で弾いたアラールの華麗なる練習曲は、誰にも納得できるような大人の演奏ができており、確かな成長を感じました。実際に予選はトップで通過したとの事です。

本選も期待されましたが、難しいところは結構弾けているのに、簡単なところでポカミスをする場面が目立ち、5位となったと思われます。
また、フレーズの切れ目に”間”が少ない場念が多く、先を急いだ感じの演奏になり、終始落ち着きが無い感じを受けたのは改善の余地があると感じた。”間”の前にはほんの少しritを掛けたりするだけで、かなり自然な流れが生まれると思う。
技巧的には高度なものを持っているので、ちょっとした意識の持ちようや、曲全体を通して安定感のある演奏をすれば、近い将来頂点に行ける逸材だと思います。


【6位:原秀和】
6位の原さんは、全体的におとなしい演奏に終始した感じでした。確実な演奏をしようと、守りに入ってしまったような印象がありました。
先日の埼玉ギターコンクールの記念演奏の時の方が、ダイナミックでアグレッシブな演奏をしていました。
もう少し、自分の良さや個性を前面に出せる演奏をすれば、結果は違っていたと思います。
原さんは現在大学4年で、ギタリストにはならず、就職するようですが、今後も精進してプロを脅かすスーパーアマチュアになって欲しいと思います。
そして、今後もスペインやクラシカルなど、ハイレベルなコンクールに挑戦して欲しいと思います。



本選には進めなかった方を含め、私が上位に評価した方々の名前を参考に挙げておきます。
私は全員の演奏を聴いて、今回はABCDの大きく4段階の評価をしました。
4段階の中でさらにA+やA-を付けましたので、全体ではかなり細かくクラス分けしたことになります。
今回の2次予選の課題曲、アラールの華麗なる練習曲は、難曲という事もあり、C評価以下は弾き始めて5秒くらいで判別できました(笑)。
コンクールの課題曲としては適した曲だと思います。

Aは本選に行く実力があると思われる人。
Bはもう少しで本選に行けそうな人。
Cは本選はまず難しいであろうという人。
Dはもう少し頑張りましょうと言う人。


【2次予選のNAO独自評価上位18名】

A+ 中峰絵里果
A+ 門馬由哉
A+ 秋田勇魚
A+ 藤原盛企
A  原秀和
A  五十嵐紅
A- 奥野隆

B+ 斉藤里枝
B+ 伊藤亘希
B+ 片根柚子
B+ 長祐樹
B+ 森湧平
B  新井康史
B  大野加奈代
B  谷川英勢
B  田中春彦
B  植田善紀
B  三次浩之
(以下省略)


以上、ご参考まで。



【第29回スペインギター音楽コンクール】

期日:2011年10月9日(日)
会場:ミレニアムホール(台東区生涯学習センター2F)
http://www.city.taito.lg.jp/index/kurashi/gakushu/syougaigakusyuucente/annaizu.html
第2次予選開始:11:30
課題曲/アラールの華麗なる練習曲(F.タレガ)

本選開始:17:00
課題曲/マルボローの主題による序奏と変奏曲Op.28(F.ソル)
自由曲/スペイン作曲家の作品で、10分以内の独奏曲
入場料:\2,500
主催:日本スペインギター協会
http://www.guitar.gr.jp/spain/



P.S.1
しかし、さすがに1日中スペイン音楽ばかり聴いていたので、自宅に戻るとバッハなどが聴きたくなりました(笑)。

P.S.2
コンクールのプログラムに、新井伴典さんのリサイタルのチラシが挟み込んであったと思いますが、主催者は私です(笑)。新井さんの久しぶりのリサイタルで、料金もリーズナブルな設定ですので、皆さんのお越しをお待ちしています。詳細は下記。
http://nao2010.blog11.fc2.com/blog-entry-296.html


【10/11追記】
コンクールネタは、皆さんの注目度が高いようで、この公式ブログの参照数がウナギ上りです。
アクセスカウンターは昨日120件、本日もこの時間ですでに120件と連続で100件越えとなっています。ありがとうございます。

ちなみに、これまでの1日の最高アクセスは、昨年の東京国際ギターコンクールの記事を書いた時で、200件越えを達成しています。記事は予選、本選、雑感と3回ほど書きましたが、まとめの雑感はこちら。
http://nao2010.blog11.fc2.com/blog-entry-136.html

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テーマ : ギター
ジャンル : 音楽

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No title

スゴイ、雑誌に掲載されていそうなレポートですね、 siyohさんや、ゴンザレスさんのレポートもそうですが私にとって貴重な情報源になっております。大変だとは思いますが今後も楽しみにしています♪東京国際とかv-10

ありがとうございます。

>石川門さん

こんばんは。
沖縄など地方に住む方々からも同様のメッセージを頂いています。
現場に来られない方々の為にも、自分の頭の整理の為にも、コンサートやコンクールのレポは、出来るだけ詳しくこまめに書くようにしています。
私の記事は、単なる褒め言葉だけで無く、厳しい事も書いていますが、演奏者ご本人が読んでも参考になるよう、愛情をこめて書かせて頂いています。
今後も少しでも皆さんの参考になれるよう、時間の許す限り書いて行きたいと思います。
プロフィール

NAO

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