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続・禁じられた遊びの作曲者は?

愛のロマンス ルビーラ原曲 冒頭
【画像1】A.ルビーラ作曲「練習曲」の冒頭部分
・1929年発刊のソアレス教本の16ぺージに掲載されたもの。Allegroの指定がある。
・禁じられた遊びの原曲と思われる貴重な歴史的楽譜。アルペジオが逆になっている点に注意!

ValsesFantasicos 冒頭
【画像2】A.ルビーラ作曲「Valses Fantasicos」の冒頭部分。
・ルビーラはこのようなギター曲を多数作曲している。

愛のロマンス フォルテア編 冒頭
【画像3】1931年にフォルテアが「作者不詳のロマンス」として出版した楽譜の冒頭部分。
・アルペジオが逆の現在広く演奏されている形にした最初の楽譜。作者不詳説はここから発生したと思われる。
※楽譜は全てギタリストの手塚健旨氏提供



みなさんこんばんは。

先日8/2に「禁じられた遊びの作曲者は?」というテーマで記事を書きましたが、みたぽんさん、鉄道員さん、toiさんなど色々な方から貴重な情報やご意見を頂きまして、ありがとうございました。
皆さんから頂いた情報や、私が調べて分かった事など、現時点での最新情報をまとめて紹介したいと思います。

この曲に関するこれだけの内容は恐らく過去に発表されたことが無いと思われ、専門誌などの記事として掲載されてもおかしくない程のものとなったと思います。完全保存版です!
かなりの長文になりましたが、2つに分けずに1回にまとめて掲載したいと思います。



結論を先に書きますと、作曲者の最有力候補はアントニオ・ルビーラANTONIO RUBIRA(1825-1890、スペイン)です。


尚、前回の記事で対抗馬として有力候補と書いたアントニオ・カーノ(1811-1897、スペイン)の可能性は、ほぼ無い事が分かりました。


曲は紹介するまでも無いと思いますが、本家本元イエペスの名演を紹介します。
http://www.youtube.com/watch?v=UN6tcdiqELk&feature=player_embedded



ルビーラは、1825年生まれのスペイン人で、1881年から1884年の間アルゼンチンのブエノスアイレスに渡ってギター教師として活躍し、当地で禁じられた遊び(原題は”練習曲”)を出版しています。その後再びスペインに戻り、1890年マドリッドで亡くなっています。
世界で一番有名なギター曲?の原作者と思われる割には、その生涯や作品についてはほとんど知られておらず、ギター界の”謎の人物”と言えます。
ルビーラは、ご自身の誕生から102年後に生まれたN.イエペス(1927-1997)が、まさか自分の作った曲で世界的に有名になる事など、想像もしていなかったでしょうね。
ちなみにルビーラの出身地は、奇しくもイエペスと同じスペインのムルシア地方です。このお二人は102年の時を超えて出生当時から運命的な関わりがあったのかと思うと、感慨深いものがあります。


一方、カーノは、ギターの初級者に良く弾かれる事で有名な「ワルツ・アンダンティーノ」などの作曲者として、広く良く知られております。
そして、禁じられた遊びの有名なあのメロディを、知られている限りの歴史上で最初に使用した人物である”らしい”との記事を見つけましたが、この話はどうやら間違いのようです。
カーノの件の情報源は、前回も紹介した下記サイトです。
http://homepage3.nifty.com/jymid/kaisetu/kinji.htm

そのサイトでも、あのメロディは何処かの国の民謡なのか、カーノの創作なのか、はたまたソルの創作なのか、楽譜が出版されたのか、手稿譜しかないのか等、ほとんどの部分が不明確となっています。

また、ルビーラと違ってカーノは、作品も多数出版されており、研究者によってその生涯も比較的解明されています。
そのカーノが、もし禁じられた遊びの楽譜を出版したとしたら、今頃はこの曲の原作者として広く知られてもおかしくないはずですが、実際にはそうはなっていません。やはりカーノはこの曲を作曲も編曲もしておらず、楽譜も存在しないと考えるのが妥当だと思います。
もし、本当にカーノの楽譜が存在するのなら是非見てみたいものです。そこから様々な事が判明し、新しい発見がある事が期待できますので。


アルペジオが逆のバージョンについて、新たな情報があります。
この曲のアルペジオパターンが逆になった版(つまり、現在広く知られている版)は、スペイン人ギタリストV.ゴメスが改変して、1941年のアメリカ映画「血と砂」で使用したものと思っていました。
しかし、実際はダニエル・フォルテア(1882-1953、スペイン)が改変し、1931年に「作者不詳のロマンス」として出版していたとの事です。(ゴメスやイエペスはこのフォルテアの楽譜を見て演奏したと思われる。)

フォルテアとは、先日の記事に書いたソルの有名な練習曲「月光」の二重奏のメロディパートの作曲者、その人です。
たまたま作者不詳の2曲として取り上げた、月光と禁じられた遊びの原作者の二人が、このような関わりがあったとは驚きました。歴史の悪戯のような、何か運命的なものを感じました。

ここで、何故フォルテアが”作者不詳”として出版したのかは、大きな謎です。ルビーラの作品であることを書きたくない”大人の”事情があったのかも知れません。
何れにしましても、この曲の作者不詳騒動は、1931年にフォルテアが”作者不詳”として楽譜を出版した事が、今日の混乱を招く原因になってしまったと思われます。

タイトルを、単なる”練習曲”から”ロマンス”に変えたのは、分かるような気がします。曲の雰囲気がロマンチックなので、無味乾燥な”練習曲”より、印象的な”ロマンス”に変えたくなる気持ちは、容易に想像が付きます。


この曲のメロディについては、(ルビーラの創作で無いとすれば)一般的にスペイン民謡(伝承曲)とされる場合が多く、その可能性は一番高そうですが、他の国の可能性もあり得るかと思います。
と言いますのも、スペインはギター愛好家が世界一多い国だと思いますし、世界中から多数のギタリストや研究者が訪れているにも関わらず、未だにスペインの伝承曲という事を確認できた人が一人もいないと言うのは、不自然な気がするからです。

とは言いましても、他のどの国からも伝承曲との話は出ていないので、出てくるまではスペイン伝承曲、と言うことにしておくのが一番良いかと思います。何しろこの曲に関わっている歴史上の人物は、全員スペイン人のようですから。


先日のソルの”月光”同様、結論を明確に書きたいところですが、残念ながらこの曲については、現時点の最有力候補はルビーラである、としか書けません。
但し、歴史上この曲を世界で最初に出版したのはルビーラである、と言うことは分かっていますので、現時点ではルビーラの作曲作品としても良いと思います。

ルビーラは、この曲以外にも多数のギター曲を作曲しているようですので、他の曲の作風などと比較して、整合性が取れるかどうかの検証をすれば、この曲が本当にルビーラの作品なのかどうかも、ある程度分かってくるかも知れません。


この曲の作曲年代については、1876年にセビリアのギタリストのファン・バジエールが、フアン・パルガ(当時高名なギタリスト)より、アントニオ・ロビーラ(ルビーラの間違いと思われる)作「エチュード」の楽譜を入手したとの記事があるとの事なので、1876年以前に作曲されたと考えられます。


こうして調べてみると、いろいろなことが分かってきました。どなたか専門的に調査して、解明して欲しいテーマですね。
何れにしましても、禁じられた遊びの原作者については、今後の研究による解明が待たれます。
日本なら、斯界の第一人者である濱田滋郎先生にお願いしたいところですが・・・。

今後、この曲がどのような経緯で原作者が解明されていくのか、楽しみにしたいと思います。
私達の生きている時代に判明して欲しいものです(笑)。
しかし、ずっと不明のままで、「夢と謎」を残しておくのも悪くないような気もしますが・・・。


ここまでの記事をお読みになって、気がついた方もいるかと思いますが、ルビーラの生没年や活動履歴、カーノ説の否定、アルペジオの逆版はフォルテアの改作である等、ネットのどこを調べても見つけられないような情報を書きました。
これはギタリストの手塚健旨氏からの情報によるものです。
私のブログの記事を見た手塚氏が、数回に渡ってこの曲についての貴重な情報や参考楽譜を送って下さいました。

手塚氏も十数年前にこの曲について調べた事があるとの事で、実際にアルゼンチンに渡って現地調査をした体験などを元にした、本当に貴重な情報を私に伝えて下さいました。心より感謝いたします。
手塚氏は、それらの情報を私のブログで公開する事を許可して下さいましたので、以下にその情報を可能なかぎり原文のまま掲載したいと思います。

手塚氏がイエペスから聞いた、この曲の演奏上のアドバイスとして、右指のaは軽くアポヤンド、miはaとは違う方向にアルアイレすると、メロディが浮き出て良いとの事です。(下図参照)
禁じられた遊びの右手の弾き方



今回、手塚氏から多数の貴重な楽譜を提供頂きましたが、ルビーラの原譜を見ると、現在知られている楽譜とは、アルペジオパターンが逆になっている以外でも、ところどころ異なっている事が分かりました。
とりわけ、14小節目(B→D#)と、29小節目(E→B)の低音が異なるのは、オリジナルを重視するなら現在の楽譜(現代ギター社の「発表会用ギター名曲集」等)は改めた方が良いかも知れません。
また、6小節目で、7小節目の和音を先取りする形の楽譜がありますが、これも原作では先取り無しとなっています。
イエペスなどのようにサビの部分で低音を2回連打する演奏や楽譜もあるようですが、原譜には無い事が分かりました。

速度指定も原譜はAllegroとなっており、現在の譜面に良く見られるAndanteとは異なっています。
1941年にゴメスが録音した演奏がかなり早いスピードで弾いており、最初聴いた時は違和感がありましたが、本来は早いテンポで弾く指定だったのですね。
1952年にイエペスが映画で情緒豊かにややゆっくり目に弾いたのが世界的に定着したのかもしれません。

【1941年のV.ゴメスの演奏(5分45秒あたりから始まる)】※この曲の世界初録音の可能性あり
http://www.youtube.com/watch?v=iPb-53ZdyvE&feature=player_embedded



こうして、実際に楽譜を見比べて弾いたり、ゴメスやイエペスの演奏を聴いてみると、いろいろな事が分かって非常に興味深いですね。


手塚氏は長文をメールで入力するのが苦手との事で、共通の友人であるピアニストの高木洋子氏が、手塚氏からのFAX原稿を受け取りテキスト入力後、私にメールで送信して下さると言う手順で、私の手元に届けて下さいました。
高木氏のご協力に、心より感謝いたします。今回の私のブログの記事を手塚氏に紹介して下さったのも高木氏です。重ねて感謝いたします。

ちなみに手塚氏とは、昨年私が高木氏のピアノリサイタルに伺った折、スペイン人ギタリストのマリア・エステル・グスマンを交えて、3人で共演なさっており、終演後に紹介して頂きました。その後、手塚氏主催のコンサートに、私を招待してくださったり、親交を深めておりました。


それでは、8/2に書いた私の記事「禁じられた遊びの作曲者は?」を読んだ、手塚氏から届いた最初のメッセージを紹介します。
以下は、そのメッセージの転載です。


-----【以下、8/16手塚氏からの最初のメッセージ】-----

「禁じられた遊び」作曲者は?      手塚健旨

 ルネ・クレマンは当初、当時名声を誇っていたアンドレス・セゴビアに音楽の担当を依頼する予定でした。
ところがマネージャを介してこの件を打診すると、そのギャラの高さに驚いたのです。映画制作に予定外に費用がかかったためで、結局セゴビアの起用は断念しました。
そんな中、パリのカフェで弾いているギタリストが素晴らしい、との噂が彼のところに伝わったのです。その人物がナルシソ・ガルシア・イエペス(当時はこう名乗っていました)でした。
彼はパリに来る前にマドリッドのティルソ・デ・モリーナ広場近くの安アパートに住み、近くの居酒屋で演奏して日銭を稼いでいたのです。20才で指揮者のアルヘンタに見い出され「アランフェス協奏曲」でマドリッド・デビューを果たしたものの、その後仕事にはあまり恵まれていなかったのです。

 居酒屋で演奏する毎日の中、イエペスは彼のすぐ近くに住む女性に恋をします。しかし無残にも彼の愛の告白はその女性に受け入れられませんでした。
毎日顔を会わせることに気まずさを感じたイエペスは、マドリッドを離れることを決意し、更なるギターでの成功を夢みて、パリに出ました。彼が24才のときのことでした。そして、パリのカフェで1年間演奏をしていた或る日、一人の人物が彼を訪ねてきたのです。ルネ・クレマンに会って欲しいというのが、その男の申し出でした。

 そしてイエペスはクレマンをホテルに訪ねたのですが、クレマンはイエペスに向かって、“カフェで弾いている曲を全て、今、私の前で弾いて欲しい”と要望したのです。まだ「禁じられた遊び」の主題曲の演奏に抜擢することは話していませんでした。

 イエペスが次々と曲を演奏する中、クレマンは気に入った曲があると“ストップ”をかけました。そうして選ばれたのが、映画の中で使われている数曲です。すなわち、曲はすべてルネ・クレマンが選んだのです。

----------
☆ここからは私見です。
 さて、アントニオ・カーノ作とは南米・アルゼンチンの出版社から伝わったことですがこの事実は考えられません。
なぜなら彼の時代、バルセロナにはギターサークルがあり、カーノはもちろん、ターレガをはじめ当時の名ギタリストはいつもそこで友好を深めていたのです。
そうした彼らの誰もが、「禁じられた遊び」のテーマ曲をコンサートに取り挙げていないのは不自然です。あれほどの美しい曲をです。

 また、高名なフェルナンド・ソル作はもっとあり得ないことです。彼はすべてのエチュードを出版しており、その作風は「禁じられた遊び」のテーマ曲とは似ても似つかぬものです。ましてソルは人一倍名誉欲の強い人物でしたから、あれほど美しい曲を作ったら、ソル作と刻印して出版しなかったわけがありません。

 そこで、アントニオ・ルビーラですが、スペイン人の彼は1881年から'84年までアルゼンチンのブエノスアイレスでギターを教え、その折、確かに「エチュード」として、あの有名な曲を出版しています。一方、オペラのテーマを用いた彼の多くの自作品はさほど魅力的なものではなく、こちらは出版されていません。したがって、これだけでルビーラ作とするには、決定的要素に欠けます。

 そこで、真実がはっきりするまでは、昔からスペインに伝わる曲ーすなわち<スペイン伝承曲>ーとするのが良いのではないでしょうか。


ついでながら、イエペスはこの曲の演奏ポイントについて、右指a指を軽くアポヤンド、そしてmiは違う角度にティランド(日本で言われるアライレのこと)すると、メロディが浮かびあがる演奏ができると述べています。

-----【以上、8/16手塚氏からの最初のメッセージ】-----


このような、貴重なメッセージを下さいました。感激のメッセージです!
しかし、記載内容を見ますと「カーノ作の楽譜がアルゼンチンの出版社から出版された事実はない(主旨)」との記載があり、私がブログに記載したルビーラがアルゼンチンで出版したという事と、混同してしまったのではないか?、と確認するメールを手塚氏に送りました。その折、ルビーラの生没年なども合わせて尋ねてみました。
すると、再び手塚氏からすぐに下記のような丁寧な2度目のメッセージが届きました。
注:※印のコメントは私(上原)が追記したものです。


-----【以下、8/20手塚氏からの2度目のメッセージ】-----

上原 様

「禁じられた遊び」の件ほか、興味深く拝見しています。
さて、カーノの件、私の混同ではありません。
実はもう10数年前のことですが、私もこの曲を調べたことがあります。
この曲がアルゼンチンで出版されたことと、私がその頃何度かアルゼンチンを訪ねていたからです。

ブエノスアイレスでは、ギター研究家のエクトル・ガルシア・マルティネス氏に会いましたが、彼は膨大なギターの資料を持っていて、カルカッシ、カルッリ、アグアド、ソルの教本のオリジナルまで所有していました。
私は彼から、ターレガの「カプリチオ・アラベ」と「3つの前奏曲」、リョベートの「盗賊の唄」と「先生」のオリジナル手書き譜を購入しました。
そのマルティネス氏は、ソルのメロディであるとか、カーノ作などとはブエノスアイレスのロメロ社が流した「でま」で、真実ではないと話してくれました。
それで私はカーノ作とは、アルゼンチンから伝わったことと貴殿に話したのです。


さて、「禁じられた遊び」」のテーマ曲ですが、
1876年にセビリアのギタリストのファン・バジエールが、フアン・パルガ(当時高名なギタリスト)より、アントニオ・ロビーラ作「エチュード」の楽譜を入手したとの記事があります。

-----------------------------------
- 1876年、A.ルビーラ作曲の<練習曲>の楽譜をスペイン人ギタリスト、バジエールがバルガより入手。(※上原追記)
 つまりこの曲の作曲年代は1876年以前という事になる。(※上原追記)
- 1881-1884年、ルビーラがギター教師として滞在していたアルゼンチンで出版。(※上原追記)
- 1913年、ブエノスアイレスのホセ・アンヘル・メディナ社が、アントニオ・ロビーラ(※正しくはルビーラ)と間違った名で出版。
- 1919年、モンテビデオで、マスカロ・ルイングギター教本の中に、やはりロビーラ作と間違った名でこの曲が含まれている。
- 1929年、オスバルド・ソアレス教本の中にアントニオ・ルビーラ作としてこの曲が含まれている。(※上記【画像1】参照)
 これは女流ギタリストのホセフィナ・ロブレド(ターレガの高弟)の提供と書かれているが、ちなみにソアレスはホセフィナの弟子。
 ホセフィナはこの曲をその数年前から、南米各地のリサイタルでアントニオ・ルビーラ作<エチュード>として演奏している。
- 1931年フォルテアが今の形のアルペジオで、<ロマンセ・アノニモ(作者不詳のロマンス)>のタイトルで出版。。(※上記【画像3】参照)
- 1941年、ゴメスがアメリカ映画「血と砂」で演奏。この時点で既にヴィゼーのサラバンドが追加されていた。(※上原追記)
- 1952年、イエペスがフランス映画「禁じられた遊び」で演奏。(※映画名追加、サラバンドの他に更に数曲追加して使用)
- 1964年、ブエノスアイレスのリコルディ・アメリカーナ社より、トマス・ポミリオ編アントニオ・ルビーラ作<エチュード>として出版。
- 1966年、ブラジルのサンパウロより、イサイアス・サビオが上記同様に出版。
- 2011年現在、ルビーラ作である事が一般的には認知されず、スペイン民謡、又は作者不詳と表記される事が多い。(※上原追記)
 ”愛のロマンス”と言うタイトルは日本独自の名称で、世界的には”ロマンス”となっている模様。(※上原追記)
-----------------------------------

アントニオ・ルビーラですが、スペインのムルシア(イエペスも同郷)に1825年生まれ、1881年から1884年までブエノスアイレスでギターを教え、その後スペインに戻り、1890年マドリッドに亡くなっています。
スペインに戻ってから、オペラやサルスエラをテーマにした曲をアントニオ・ロメロ社から数曲出版しています。その中から2曲のみお送りします。

-----【以上、8/20手塚氏からの2度目のメッセージ】-----


以上のような、さらに詳しい情報を教えてくださいました。
この後も、お忙しい中、私の細かい質問や疑問にいくつも答えて下さった、手塚氏に心より感謝いたします。
そして、この記事を読んで下さっている全ての方と、この貴重な情報の共有を認めてくださった事に重ねて感謝いたします。ありがとうございました。


以上、禁じられた遊びの作曲者にまつわる最新情報の、渾身のレポートでした。


尚、この記事(及びこのブログの全ての記事)の文章の無断転載・流用などはご遠慮下さい。
必ずこの記事から転用した事を明記して下さい。よろしくお願いします。



(参考)

【禁じられた遊びの作曲者は?】ブログの記事
http://nao2010.blog11.fc2.com/blog-entry-263.html

【禁じられた遊びの作曲者は?】mixiの記事
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1758056904&owner_id=21271116

【手塚健旨HP】
http://tezuka-guitar.com/

【高木洋子HP】
http://www.yoko-takaki.com/

【禁じられた遊びのwiki情報】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%81%E3%81%98%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%9F%E9%81%8A%E3%81%B3

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テーマ : ギター
ジャンル : 音楽

続・ソルの月光の二重奏の作曲者は?

月光 フォルテア編 冒頭
【画像1】有名なフォルテア編、ソルの月光のメロディパートの楽譜(冒頭部分)。

月光 デラマーサ編 冒頭
【画像2】珍しいデ・ラ・マーサ編、ソルの月光のメロディパートの楽譜(冒頭部分)。

月光 デラマーサ編 終結部
【画像3】 デ・ラ・マーサ編の終結部。小原聖子さんのコメントがあります。


先日8/2の記事で、ソルの月光の二重奏の作曲者について書きましたが、その後色々な事が分かりましたので、お知らせします。


結論から言いますと、作曲者はダニエル・フォルテア(1882-1953、スペイン)です。


プロ・アマ問わず、昔から録音やコンサートに広く演奏されてきた、月光の二重奏のメロディの作者はD.フォルテアです。
下記に紹介する村治さんと荘村さんの二重奏が、そのフォルテア版です。
http://www.youtube.com/watch?v=EZypZXhcklE&feature=player_embedded


この曲は元々フォルテア作である事が、斯界の第一人者である濱田滋郎先生が以前より解説されていましたので、ギター界では疑いの余地のない事だったのです。
しかし、いつの頃からか、私の音楽仲間の方が、デ・ラ・マーサ編と言うことを言い始めていたので、ずっと気になっており、今回改めて色々と調べたり、皆さんにご意見を伺ったりさせて頂きました。
有益な情報を下さったMazaさん、マサキさん、たねやんさん他多数の皆様に感謝いたします。ありがとうございました。



これで、作曲者の話はおしまいなんですが、先日の記事でも紹介したように、このソルの月光と呼ばれる練習曲には、フォルテアに影響されたと思われる色々な方がメロディをつけています。

その中の一人に、レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ(1896-1981、スペイン)編がありました。
ちなみに弟の名前はエドアルド・サインス・デ・ラ・マーサ。兄弟揃って、ギタリスト兼作曲家です。

デ・ラ・マーサ編は、昔、小原聖子さんが講師だったNHKのギター教室「ギターをひこう」という番組のテキストで出版された事があります。1978年の出版です。
そのテキスト内の小原さんの解説コメントに「師匠のレヒーノ先生が作ったもの(主旨)」と書かれていました。原文は上記【画像3】を参照ください。
コメントにはサインス・デ・ラ・マサとしか書かれていませんが、小原さんがスペインの王立音楽院で学んだのはレヒーノですので、この編曲版はエドアルドではなく、レヒーノの作品と判断できます。


その貴重なデ・ラ・マーサ編の楽譜を、マサキさんから入手しましたので、フォルテア編と合わせて冒頭部分を紹介しますので、参考にして下さい。【画像1】がフォルテア版、【画像2】がデ・ラ・マーサ版です。
マサキさん、貴重な楽譜をありがとうございました!

デ・ラ・マーサ編を弾いてみましたが、全く聴いた事の無いメロディでした。
但し、フォルテア編とかなりイメージが似たメロディで、構成音が酷似していて、音の長さを変えたもの、と言う感じです。
フォルテア編に感銘を受けたデ・ラ・マーサが「自分ならこう弾く」といった改作・変奏曲のような作品で、フォルテア編とは一味違った魅力があると言えそうです。

デ・ラ・マーサ編のyoutube映像を探しましたが、どうやらまだ誰もUPしていないようです。フォルテア編は多数あります。


と言うことで、今回の私の疑問点は完全に解決されました。
みなさん、ありがとうございました。



P.S.
先日書いた「禁じられた遊び」の作曲者についての記事でも、色々な方から情報や意見を頂きましたが、ある方から非常に興味深い情報を頂きましたので、後日紹介したいと思います。有名なプロギタリストの方です。お楽しみに!


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ソルの月光の二重奏の作曲者は?

月光、言わずと知れたソルの有名なギターの練習曲、作品35のNo.22。セゴビアナンバーでは5番。
この名曲に、後の作曲者がメロディパートを付け加えた二重奏版があります。ちょうどバッハの平均律にグノーがメロディをつけて、アヴェマリアとなったように。
二重奏もかなり有名で、いろいろな方がコンサートやレコーディングをしている事は皆さんもご存知かと思います。
曲はこれです。

【荘村清志&村治佳織の月光】
http://www.youtube.com/watch?v=EZypZXhcklE&feature=related

このメロディパートの作曲者は、ダニエル・フォルテアだと思っていましたが、他の方の名前もずいぶんあるように思います。
ちょっとネットを調べると、兄か弟か不明ですがデ・ラ・マーサや、 J . デュアートなどの名前が出てきます。
私が持っているCDなどの濱田滋郎氏の解説には、フォルテアと書かれているものしか見た記憶がありませんが・・・。
本当の作曲者をご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。


尚、J.L.ゴンザレスや藤井眞吾さんも独自の版を作曲されているようですが、上記メロディとは全く違うので、今回は対象外とします。
以下、参考映像ですが、みなさんソルの練習曲から独自の美しいメロディを導き出しています。

【J.L.ゴンザレス編】
http://www.youtube.com/watch?v=CAGNSTSpZ68

【吉本光男&村松正敏さんのDUO】
http://www.youtube.com/watch?v=B_gDvR2btN8&feature=related

【Takashi IWAGAMIさんのDUO】
http://www.youtube.com/watch?v=yd59tBRHOjI

【Per-Olov Kindgrenさんの美しいDUO】
http://www.youtube.com/watch?v=vejN2R89c0Y&feature=related

【フルートとギターDUO】
http://www.youtube.com/watch?v=693V79hI1Qo&feature=related

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ヴィラ=ロボスのもう一つのギター協奏曲?

ヴィラロボス
【H.ヴィラ=ロボス(1887~1959)】


今日は珍しく質問です。もしや初?(笑)

本日、ヴィラ=ロボスについて、ちょっとした調べ物をしていたら、下記の曲がある事を知りました。


「ギターとオーケストラのためのショーロスへの序奏」( 1929年作)。


ヴィラ=ロボスと言えば、セゴビアに献呈されたギター協奏曲(別名:コパカバーナ協奏曲)が知られており、アランフェスやテデスコの協奏曲と並んで有名ですが、この「ギターとオーケストラのためのショーロスへの序奏」と言う曲がどのような曲なのか、どなたかご存知の方がおりましたら情報をお願いします。


タイトルから想像するに、ギターソロの曲「ショーロス第1番」(1920年作)の前に、序奏的に弾かれる短い曲かな?と言う気がします。
例えば、ソルの魔笛の序奏のような感じです。
或いは、バリオスの大聖堂が、後から第1楽章が追加されたような曲。


もしかしたら、この映像がこの曲でしょうか?わずか13秒程の序奏ですが。
http://www.youtube.com/watch?v=lqnVCIzyVEU&feature=related



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【情報ソース:Wikipedia】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%A9%EF%BC%9D%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%82%B9#.E3.82.B7.E3.83.A7.E3.83.BC.E3.83.AD.E3.82.B9

【ショーロス】
ショーロス (Chôros) は、都会化された民俗舞曲に基づく、ブラジル風のセレナードとも言うべき音楽である。ヴィラ=ロボスは、第14番まで+2曲のショーロスを遺している(ただし、第13番と第14番は楽譜紛失のため演奏不可能)。このシリーズも作品ごとに楽器編成が異なっており、時には都会風の洗練されたダンス・ミュージック、時には荒々しい音型を大胆に使いエネルギッシュな舞踏と、さまざまな表情を見せる。

ギターとオーケストラのためのショーロスへの序奏: 1929年。 ★この曲です!★
第1番: 1920年。ギター独奏曲。
第2番: 1921年。フルートとクラリネットのための作品。
第3番「きつつき」: 1925年。編成は、男声合唱、クラリネット、サクソフォン、ファゴット、ホルン 3、トロンボーン。
第4番: 1926年。ホルン 3、トロンボーンのための作品。
第5番「ブラジルの魂」: 1926年。ピアノ独奏曲。
第6番: 1926年。オーケストラ作品。1928年にヴァイオリンとチェロによる補遺が作曲されている。
第7番: 1924年。フルート、オーボエ、クラリネット、サクソフォン、ファゴット、ヴァイオリン、チェロ。
第8番: 1925年。2台のピアノとオーケストラ。
第9番: 1929年。オーケストラ作品。
第10番「愛情の破れ」: 1925年。合唱とオーケストラ。
第11番: 1928年。ピアノとオーケストラ。
第12番: 1929年。オーケストラ作品。
第13番: 1929年。2つのオーケストラと吹奏楽。楽譜紛失。
第14番: 1928年。合唱、オーケストラと吹奏楽の作品。楽譜紛失。
補遺: 1928年。ヴァイオリンとチェロ。






【5/19追記】

同じ質問をmixiでもやってみたところ、マイミクさんからこの曲の情報が入りました。

この曲は、ショーロス全体の序章として、ギターとオケのために書かれた、13分ほどの曲のようです。
序奏と言う割には長い曲ですね。youtubeの映像はその末尾のみだったようです。

ショーロス全体の序章がギターとオケの曲と言うのは、ギタリストにとって名誉なことですね。
どんな曲なのか非常に興味を持ったので、CDも落札しました。聴けるのが楽しみです。

CDは楽天オークションで出品されていました。
http://auction.item.rakuten.co.jp/10707822/a/10014367/

【以下、オークション出品者の説明文の転載です】

エクトル・ヴィラ=ロボス(1887-1959):
1.ショーロスへの序奏
2.ショーロス第1番(ギター独奏のための)
3.ショーロス第2番(フルートとクラリネットのための)
4.ショーロス第3番(男声合唱と管楽アンサンブルのための)
5.ショーロス第4番(3本のホルンとトロンボーンのための)
6.ショーロス第5番(ピアノ独奏のための)
7.ショーロス第6番(管弦楽のための)
8.ショーロス第7番(8パートの室内アンサンブルのための)

エイドリアン・リーパー指揮/グラン・カナリア・フィル、同合唱団、カルロス・オラマス(ギター)、セルジオ・アロンソ(ピアノ)ほか

録音:2000年9月、2001年6月

ASV【イギリス輸入盤】

エクトル・ヴィラ=ロボス(1887-1959)は、ブラジルを代表する作曲家で、「ブラジル風バッハ」など独自の作風で人気があります。生涯に1000曲以上も残した多作家なので、その全貌を知るというのは容易なことではなく、16曲ある「ショーロス」もヴィラ=ロボスの代表作と言われながらもなかなか聴く機会がありません。ショーロはもともとブラジルの民族音楽の要素を取り入れたポピュラー音楽で、ヴィラ=ロボスの「ショーロス」はクラシックとポピュラー音楽を融合させた作品といってもいいかも知れません。その「ショーロス」は、第1番から第14番まで、さらに2曲のショーロスがあるうえ、作品ごとに楽器編成や楽曲の規模がそれぞれ異なっているので、まとまった録音というのは滅多にありません。その点でこのアルバムは大変貴重な録音です。
ギター独奏用の第1番は、すでにギター音楽の世界ではとびきりの名曲としてよく知られた作品で、哀愁を帯びた美しいメロディーが大変印象的です。また、フルートとクラリネットのための第2番や、3本のホルンとトロンボーンのための第4番は、管楽アンサンブル曲としてはもはやメジャーといってもいい存在。現代的なテイストが濃厚ながら、どこかコミカルで独特の野性味が楽しめる音楽です。特に珍しい第3番は、3分強ほどの短い作品ながら、男声合唱とクラリネット、ホルン3本、ファゴット、サクソフォーン、トロンボーンというユニークな編成から生み出される響きが濃厚で面白く、まさにショーロらしい魅力にあふれた作品です。
さらに、このアルバムで聴きどころとなっているのは、13分ほどの「ショーロスへの序奏」や24分ほどの「第6番」といったオーケストラのための比較的長めの作品でしょう。いずれもカラフルな響きをもち、ブラジルらしい湿度の高さやカラッと晴れた空気が感じられ、ブラジル情緒たっぷりの魅力的な音楽です。スペイン領カナリア諸島を本拠地にするグラン・カナリア・フィルとその音楽監督であるリーパーの演奏も丁寧で、かなり楽しめるアルバムです。未開封新品です。



【5/20追記】
mixiのマイミクさんが、2分ほどの映像を紹介してくれました。(実際には13分程の曲のようです)
http://www.youtube.com/watch?v=aB9CvZCcjXI&feature=player_embedded

テーマ : ギター
ジャンル : 音楽

新春お年玉情報最終回!(ギターの天才達)

●新春お年玉情報(最終回)

新春お年玉情報の第3弾、最終回は、ようつべからギターの巨匠の映像を2つ紹介します。
あえてクラシック以外から選びました。
ギターってジャンルを越えて素晴らしいものがありますね。
こんなに色々なジャンルで幅広く活躍する楽器も他に無いと思います。


尚、この映像は、ギターに限らず毎回色々なジャンルの上質な曲を紹介している、刑事コロンボさんの日記で見つけました。ありがとうございます。
他にも色々な情報がありますので刑事コロンボさんの日記も訪問してみてください。
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=2168153&from=navi

Wes Montgomery's Intro Solo & Chord Solo / Analyzing WES MONTGOMERY ウエス・モンゴメリー
http://www.youtube.com/watch?v=KbmRvid0Xxs&feature=player_embedded#!

Marco Pereira - Samba Triste マルコ・ペレイラ
http://www.youtube.com/watch?v=6S90JeCiOAU&feature=player_embedded



●坪川真理子先生のレッスン

嬉しい3連休中です。私はこの連休中は、ある古典のソナタの練習に明け暮れています。
古典の曲は、これまであまり弾いたことが無かったので、とても勉強になっています。

昨日は、坪川真理子先生のレッスンでこのソナタを見てもらいました。
取り組み始めて1週間ほどですので、何とか暗譜が終わっただけの状態ですが、運指や表現など色々参考になるアドバイスを頂きました。
やはり多角的な視点で、細かいところに鋭く切り込んでくるプロの指導は勉強になります。

これまで一度も弾いたことの無い全くの新曲ですが、今、ギターを弾くのが楽しくてしょうがない状態です(笑)。こんな感覚ってなかなか無いですよね。



●第30回ステージ練習会

明日は、千葉ソロギターサークルの第30回ステージ練習会を開催します。幕張ベイタウンコア・音楽ホールで9:00-12:00です。
ゲストでプロのピアニストIMさんが参加し、ピアノソロでアルベニスのグラナダ等を弾く予定です。IMさんは2/13の第1回千葉ギター音楽祭にも出演予定です。
グラナダは、あいぼう。(あいあい)さんも、ギターで弾く予定なので、ピアノとギターで聴き比べることが出来るので、楽しみです。

私は、もう来週に迫った、大好きコンペに向けて、最終調整します。コンペは初挑戦だった昨年は銀賞でしたので、今年は金賞を目指します!
見学は自由・無料ですので、お時間のある方は是非お越し下さい。

テーマ : ギター
ジャンル : 音楽

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